噛むと奥歯が痛い

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噛むと奥歯が痛む場合に考えられる6つの原因

噛むと奥歯が痛む場合に考えられる6つの原因

「ものを噛むと奥歯が痛い」という状況は、患者様にとって大きな負担となってしまいます。
前提として、奥歯はものを噛む役割を担っているため、それができないということは日常生活にさまざまな支障をきたしてしまう状態です。
以下では、奥歯が痛む場合に考えられる6つの「よくある原因」をご紹介していきます。

4つの「歯に問題がある場合」

奥歯が痛いということは、歯に直接的なトラブルが起こっている可能性が高いと言えます。

1.親知らずの影響

親知らずは、他の歯に比べてトラブルを起こしやすい傾向があります。
例えば、まっすぐに生えていない親知らずは、隣接する歯を圧迫して痛みを引き起こしたり、歯茎に炎症を起こしたりします。
また、一番奥に生えていることでブラッシングが届きにくく虫歯になりやすいというリスクも含んでいます。
虫歯になった親知らずは、治療を行うにも負担が大きいため、抜歯を検討する必要があるでしょう。
まっすぐに生えていない親知らずも同様に、無理に残さず抜歯してしまうことが推奨されています。

2.奥歯が虫歯になっている

親知らずに限らず、奥歯は虫歯のリスクが高い部分の一つです。
前歯であれば、初期虫歯でみられる歯の変色などから早期に発見することもできるのですが、奥歯ではそれが難しいため、痛みが出て初めて虫歯に気づくというケースも多くあります。
虫歯が進行すると徐々に神経に影響を与えてしまい、激しい痛みを引き起こすようになります。
親知らず以外の奥歯は、基本的に保存治療が推奨されます。
虫歯の部分を削って詰め物や被せ物をすることで、きちんと噛める状態を作っていきます。
虫歯の進行度合いによっては神経を取り除く処置も行いますが、神経を失った歯は途端に脆くなってしまうため、将来的にご自身の歯を長持ちさせるためには、早期の治療が必要不可欠です。

3.歯周病が進行している

初期の歯周病では、それほど痛みを感じることはありませんが、進行していくにつれて歯のグラつきや歯茎の腫れ、歯茎からの出血、噛んだときの痛みといった症状が現れるようになります。
「噛むと痛い」という状況は、歯周病の進行度合いとしては中等度、もしくは重度の可能性もあるため、少しでも早く治療を行うことが大切です。
また、歯周病でよくある症状として「噛んだときに歯が浮いているような気がする」というものもあるため、痛みの他に違和感がある場合は要注意です。

4.歯の根っこにトラブルが起こっている

奥歯の痛みは、歯の根っこに何らかのトラブルが起こっている可能性があります。

歯根膜炎

歯と骨を繋ぐ組織である歯根膜で炎症が起こると、奥歯に痛みを引き起こすことがあります。
歯根膜炎は、虫歯や歯周病などの細菌感染、転倒などの外傷などが原因で起こります。

根尖性歯周炎

根幹治療による刺激や虫歯菌・歯周病菌、外傷などによって歯の根っこの先端が細菌に感染して炎症を起こすと、奥歯に痛みを感じることがあります。

歯根破折

歯の根っこにひびが入ったり、折れたりすると、激しい痛みが起こります。
歯の神経を取っていると破折が起こりやすくなりますが、この場合は痛みを感じないため、原因としては硬いものを噛んだ際の破折や、噛み合わせの問題などが考えられます。

歯根嚢胞

根尖性歯周炎が慢性化すると歯根嚢胞と呼ばれる状態になります。
歯の根っこの先端に膿の袋ができることで、奥歯を噛むと痛みや違和感を覚えるようになります。

2つの「お口に関わる問題が起こっている場合」

直接的な歯の問題以外にも、奥歯の痛みを引き起こす要因があります。

1.口腔習癖や噛み合わせによる痛み

歯ぎしりや食いしばりなどの口腔習癖は、噛み合わせを悪化させる可能性があります。
噛み合わせが乱れてしまったり、口腔習癖によって歯自体が削れてしまったりすると、噛んだときに痛みを感じやすくなるでしょう。
口腔習癖の改善には、ナイトガードを用いるなどの方法があります。
また、噛み合わせの乱れが気になる場合には、矯正治療を行うことも検討してみると良いでしょう。

2.上顎洞炎による痛み

上顎洞炎とは、副鼻腔炎の一種で、上の顎の内側にある空洞で炎症が起こっている状態を指します。
上顎洞炎は風邪やインフルエンザ、アレルギー性鼻炎などさまざまな原因によって起こります。
上顎洞炎になると頭痛や鼻づまり、頭が重いといった症状と合わせて、奥歯がひどく痛んだり、噛んだときに痛みが生じたりすることがあります。

噛むと奥歯が痛いときの応急処置と受診のタイミング

応急処置の方法と注意点

歯科医院を受診するまでの一時的な処置を行う場合は、なるべく患部を刺激しないことが大切です。
また、入浴や運動によって血行がよくなると痛みを感じやすくなるため、注意しましょう。

奥歯付近を冷やす

痛みを緩和するためには、患部を冷やすことが大切です。
保冷剤や濡らしたタオルで頬を冷やすようにしましょう。

うがいをして細菌の増殖を防ぐ

お口の環境を悪化させないためには、こまめにうがいをすることがポイントです。
冷たい水でうがいをすると歯がしみる可能性もあるため、ぬるま湯でゆっくりと行うようにしましょう。
また、力を入れすぎないようにブラッシングを行うこともおすすめです。

鎮痛剤で一時的に痛みを緩和する

痛みが激しく、食事もままならないという場合には、市販の鎮痛剤で痛みを和らげることも大切です。

奥歯の痛みは我慢せず、早めに受診しましょう

奥歯の痛みは我慢せず、早めに受診しましょう

奥歯の痛みは、患者様のQOLを大きく低下させてしまうことが考えられます。
患部を冷やしたりお薬を飲んだりして痛みが治まったタイミングで、早急に歯科医院を受診するようにしましょう。
痛みの原因を特定し、適切な処置を行うことで快適に噛める状態を取り戻すことができます。

092-943-1151